詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1448 『10万円の商品券』

2025/03/24

  石破総理は今月3日、首相公邸で行われた自民党衆院議員1回生との懇親会で、15議員に対して1人10万円の商品券をお土産として配布していました。私は第1報に接した時、わが耳を疑いました。


  政治資金規正法21条の2で、個人から政治家個人への政治活動に関する金銭・有価証券などの寄付は禁じられているからです。総理は「会食のお土産代わりに家族へのねぎらいなどの観点から、ポケットマネーで用意し」「政治活動ではない」「法的には問題がない」と釈明していますが…。


  T(Time)、P(Place)、O(Occasion)の「TPO」(時、場所、場面)からすると、私は、政治資金規正法に抵触する可能性があると思います。


  まずはT(時)。115兆円余の令和7年度当初予算案が修正可決され衆院を通過したのは3月4日。採決直前の緊張感のある3月3日の懇親会で、予算の話が全く出なかったとは思えません。「明日は一致結束して頑張ろう」と気勢をあげるだけでも、十分に政治活動ではないでしょうか。


  次はP(場所)。会食は総理公邸で行われました。私も住んでいたことがありますが、家族が居住する私的なスペース以外は、全て公的な活動に使用する部屋です。公的な部屋に人を集めたということは政治活動ではないでしょうか。


  そしてO(場面)です。顔ぶれは石破総理と官房長官と副長官2人、それに15人の新人議員です。19人の政治家が約2時間会食して、政治の話は一切しなかったとは思えません。総理が大好きな鉄道やアイドルの話など雑談に興じていたのでしょうか。そんなはずないでしょう。


  会食が始まる前に石破事務所の秘書が、新人議員達の議員会館事務所を回り商品券を配布しています。議員の指示で秘書が動けば政治活動です。議員会館事務所は議員の職務遂行の場ですから、会館での受け渡し行為も政治活動ではないでしょうか。


  以上、様々な観点から勘案し、総理の「政治活動ではない」との強弁は通用しないと思います。仮に法律違反ではないとしても、1人10万円ものお土産は、物価高に苦しむ国民にとっては到底理解できません。


  そもそも、いわゆる裏金問題に端を発する多くの国民の自民党の金権体質への失望が、党の不祥事があるたびに苦言を呈してきた石破氏を今の立場に押し上げたはずです。その期待を大きく損ねることになりました。


  また、今はどういう時でしょうか。企業団体献金の禁止について、年度末までに結論を出さなければならないタイミングです。自民党のトップとして非常に脇の甘い対応をしたこと自体も看過できません。


  誰が総理・総裁になっても、自民党の金権体質は何も変わりません。私は、裏金や商品券問題の解明と企業団体献金禁止により、金権腐敗を終わらせ国民から信頼される政治を取り戻す決意です。


  

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