かわら版 No.1430 『国会の風景が変わる』
2024/11/1211月11日から14日までの間、特別国会が開催されます。内閣総理大臣を選ぶ首班指名の決選投票で、私は残念ながら自民党の石破茂総裁に敗れました。政権交代前夜がまだ暫く続くことになりましたが、夜明けが早まるよう力を蓄えていく決意です。
一方で、その他の国会人事では、国会改革を大きく前進させる配置を実現することができました。
衆院副議長には閣僚経験もある玄葉光一郎議員が就任することになりました。「熟議」と「公開」による新たな国会を創造する立役者になってくれるでしょう。長浜博行参院副議長と同じく私の松下政経塾の後輩であり、長年にわたり苦楽を共にしてきた同志です。
先の総選挙で与党が過半数割れしたため、衆院の17ある常任委員長ポストは議席数に応じた「ドント」方式で配分されました。立憲民主党は5つ獲得できましたが、特に、予算委員長のポストを30年ぶりに野党が得たことは画期的な出来事です。
従来は与党が事前審査して政府が閣議決定した予算案は、政府・与党が思い描いたカレンダー通りに予算委員長の職権の下で審議・採決されました。国会は政府の下請け機関のようになり、審議は形式的で空洞化していました。
しかし、ドイツでは慣行により予算委員長は野党第1党から選出され、政府の予算案を与野党共同で修正しています。日本もドイツのような実質的な予算審議に変わるチャンスが訪れました。その予算委員長に安住淳議員が就くことになりました。国会対策委員長を何度も経験し、国会運営に精通しています。与野党のパイプも太く最適任者です。
今月末から始まるであろう臨時国会では、補正予算案が審議されます。既に立憲案は取りまとめました。能登の復旧・復興や物価高対策などに的を絞った自信作です。是非修正協議に持ち込みたいと思います。
法務委員長には西村智奈美議員が就任しました。約30年も放置されてきた「選択的夫婦別姓」の議論を加速することになるでしょう。野党は共同で「民法改正案」を提出しています。公明党も賛成でしょう。石破総理も本音では賛成でしょう。一部の自民党だけが反対しているだけです。
特別委員長ポストも3つ獲得しましたが、とりわけ政治改革特別委員長を得たことは極めて意義があります。次の臨時国会の最重要議案は裏金問題のような不祥事を根絶するための「政治資金規正法」の抜本改正だからです。
政策活動費の廃止、企業・団体献金の禁止、連座制の導入、旧文通費の使途公開、政治資金の世襲制限などを柱とする党の考え方はまとめました。他の野党とともに共同提案するつもりです。そして、与党にその実現を迫ります。委員長には党の政治改革推進本部長を務めてきた渡辺周議員を充てます。
国会の風景が様変わりするでしょう。