かわら版 No.1423 『再び総理をめざします』
2024/08/29立憲民主党の代表選挙は9月7日告示、23日投開票で実施されます。自由民主党の総裁選挙は9月12日告示、27日投開票です。ポスト岸田の自民党新総裁が次の内閣総理大臣です。新総理は刷新感の鮮度が失われないうちに、速やかに衆議院を解散するでしょう。
すなわち、立憲の代表選は準決勝であり、その勝者はホッとする暇もなく、政権を選択する決勝戦を勝ち抜かなければなりません。国家を背負う覚悟と力量が問われることになります。
これまで私は、自らの代表選出馬に関し「昔の名前で出ています。ではいけない」と、自重するコメントを繰り返してきました。しかし、自民党の表紙だけ変えて刷新感を演出する手法に対抗するには、立憲代表には一定の経験値に基づく安定感が求められているのではないかと思い始めました。
自民党の華やかなキャリアの持ち主や世襲議員たちが連日メディアジャックしていますが、政治とカネを巡る不祥事に対する深い反省がないことに怒りが込み上げてきました。裏金事件という脱税事件は真相究明は全く進まず、処分は大甘、政治資金規正法は天下のざる法(私は天ざると呼んでいます)です。この事を忘れてはならないし、許してはなりません。
「ゆず」や「コブクロ」は、街頭から生まれたミュージシャンです。私もカネのかからない政治を実現するために、38年間街頭に立ち続けてきました。街頭から生まれ街頭で育てられた政治家です。だからこそ、政治とカネの膿を出し切る先頭に立たなければならないと決意しました。安倍元総理と約束した議員定数削減も今度こそ実現したいと思います。
立憲の偏ったイメージを一新し、無党派層はもとより、自民党に失望した保守層を巻き込み、自民を単独過半数割れに追い込むことが大戦略です。対自民では戦闘力、野党連携には包容力が必要です。是非、私にチャンスを与えてほしいと思います。
2012年11月28日、私の尊敬する故岡崎久彦先生(元駐タイ大使)が、議席の大幅減が予想される野田首相に対して、一詩を献じたいと産経新聞に寄稿されました。
「勝敗は、兵家 期すべからず
羞を包み、恥を忍ぶ 是男児
民主の子弟 才俊多し
捲土重来 未だ知るべからず
楚の項羽が、手勢わずかに百余騎となって烏口の岸に追い詰められたとき、江岸の亭長が江東に逃れて再起するよう勧めたのを断って遂に自刎(じふん)したのを惜しんだ杜牧の詩である。「江東」を「民主」に変えた以外は原文通りである。
民主党には俊秀も多い。国政を担う才幹を持ちながら、自民党の世襲制に阻まれて民主党から立候補したが、鳩山、菅時代に、当選回数が少ないために機会を得られなかった人々である。
願わくば、野田首相は、たとえ項羽のように、最後は28騎の手勢となっても、真に国を思う人々を手元に残し、羞を包み、恥を忍んで、再起を図っていただきたい。それがお国のためである。」
再び内閣総理大臣をめざします。