詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1420 『「もしトラ」「もしハリ」』

2024/08/05

  来月は自由民主党総裁選挙及び立憲民主党代表選挙が実施されます。国内においては政局の秋が近づいてきました。11月に実施される米国大統領選挙も目が離せない展開になってきました。


  当初は民主党のジョー・バイデン大統領(81歳)と共和党のドナルド・トランプ前大統領の老雄対決でした。注目されたテレビ討論会でバイデン大統領は声がかすれたり、口ごもるなどして精彩を欠きました。以降、「もしトラ」(もしもトランプが再当選したら)のリスクに身構える論調がふえました。


  トランプ前大統領の銃撃事件を奇跡的に乗り越えた強運と事件直後に拳を振り上げた力強さは、共和党を一致結束させました。「もしトラ」どころではなく「ほぼトラ」(トランプ氏の再当選がほぼ確実)と思われました。より確度が増す「まじトラ」「確トラ」という言葉さえ出始めました。


  ところが、7月21日、バイデン大統領が選挙戦からの撤退を発表してから、状況は一変しました。米国の主要メディアは全て民主党の指導者・有力者が密室で後継を決めるのではなく、オープンなプロセスを経て後継を選べという論調でした。が、バイデン大統領はカマラ・ハリス副大統領を後継指名しました。


  8月19日の党大会が迫る中、バイデン大統領の決断は正しかったようです。民主党は短期間に見事にまとまり、ハリス副大統領を支える挙党態勢をつくりつつあります。献金も史上空前の勢いで集まっているようです。


  トランプ対ハリスは対決の構図が明確です。78歳対59歳、男性対女性、白人対黒人。有権者の約4分の1がトランプもバイデンも嫌という「ダブル・ヘイター」でしたが、劣勢だったバイデン大統領の撤退により、トランプとハリスの支持率は拮抗しているようです。


  日米同盟は日本の外交・安全保障の基軸ですから、どちらが大統領になっても対応できるよう準備しておかねばなりません。「もしトラ」のみならず「もしハリ」(もしもハリスが当選したら)への備えも必要です。


  もしもトランプ前大統領が当選した場合、1期目と同様に「米国第一主義」を掲げ、保護主義的な経済政策になるでしょう。わが国との関係では、為替や関税がどうなるか分析しておくべきです。


  台湾については「米国の半導体事業を奪った」「防衛費を米国に払うべきだ」などと主張しています。日米関係においても類似の認識と要求が想定されます。8月21日に台湾で講演する予定ですので、要人たちと情報交換したいと思います。


  もしハリス副大統領が当選したら、バイデン路線の継承でしょう。ただし、外交手腕は未知数です。パリ五輪開会式で韓国選手団が「北朝鮮」と紹介される珍事がありましたが、ハリス氏も同盟国である韓国と北朝鮮を間違えて演説したことがあるそうです。副大統領や国務長官などの人事を注視したいと思います。


  

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