詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1417 『都知事選を終えて』

2024/07/16

  「七夕決戦」となった東京都知事選で、小池百合子さんが当選しました。私が応援した蓮舫さんは残念ながら敗れました。蓮舫さんの選挙事務所に殺害を予告するFAXが届きましたので、私はボディーガードのつもりで連日街頭に立ちました。聴衆の数と熱気に手応えを感じていたのですが…。


  都知事選は現職が立候補した場合、全て当選しています。今回を含めて13勝0敗です。有力新人が競い合う構図が続けば、「現職無敗の法則」もまだ続くでしょう。石丸伸二さんと蓮舫さんの得票数を合わせると、小池さんを若干上回ります。


  蓮舫さんの誤算は、現職との一騎打ちに持ち込めなかったことです。同日に東京都議会議員補欠選挙が実施されましたが、立憲と自民の女性候補の一騎打ちとなった足立区では、立憲が勝っています。石丸さんのSNSを駆使した戦略が、短期間にこれほど支持を拡大するとは予想していませんでした。


  かつて、他県の知事経験者が都知事選に挑戦したことがあります。浅野史郎・元宮城県知事、松沢成文・元神奈川県知事、細川護熙・元熊本県知事は改革派知事としてその手腕を高く評価された人たちでしたが、都知事選では一敗地にまみれました。広島県安芸高田市長を1期で辞めた石丸さんが、ここまで善戦するとは私も予想できませんでした。


  蓮舫さんのもう1つの誤算は、最後まで論争が深まらなかったことです。候補者同士がテレビなどで討論する場がありませんでした。現職の小池さんが公務優先などを理由に応じなかったからだそうです。4月の目黒区長選や東京15区の衆院補選では、公務そっちのけで選挙応援していましたが…。


  現職が議論を避けたら、政策論争は成り立ちません。先月末にバイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会が開催されましたが、精彩を欠いたバイデン大統領には選挙戦から撤退すべきだという声が寄せられています。しかし、寝不足で体調不良であったにもかかわらず、討論から逃げなかった現職としての責任感は評価されるべきだと思います。


  米国大統領の任期は4年ですが、強力な権限を持つため憲法で3選は禁止されています。知事も強力な権限を有する地域における大統領ですから、本来は2期8年までとすべきでしょう。3選めに入る小池都政が腐敗したり独善に陥ったりしないよう、来夏の都議選では蓮舫さんのように無駄をチェックできる候補者をたくさん擁立しなければなりません。


  最後に、どうしても公職選挙法にも触れなければなりません。今選挙は過去最多の56人が立候補し、ポスター掲示場の枠が事実上「販売」されたり、品位に著しく欠けるポスターや政見放送が散見されました。


  自分たちの代表を選ぶ権利である「選挙権」も、代表者として選ばれるための権利である「被選挙権」も拡充していくべきでしょう。しかし、政治を劣化させるような脱法的な行為をどう防ぐか、規制のあり方を含めた公選法の見直しが急務だと思います。


  

活動報告一覧へ戻る
HOMEへ戻るpagetop