詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1401 『信を問え』

2024/03/18

  孔子は「兵」よりも「食」よりも、「信」が大切であると説いています。大事な政策を進めるためには、国民の「信」がなければなりません。岸田総理も「信なくば立たず」と繰り返していますが…。


  自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題は全貌を明らかにしたうえで厳正に処分し、再発防止策を早期に実行しなければ国民の政治不信を解消することはできません。が、自民党の対応は極めて鈍く、総理も指導力を全く発揮していません。


  岸田総理は「志ある議員に政倫審を始め、あらゆる場において説明責任を果たしてもらうことを期待する」と、述べました。しかし、衆院政倫審においては野党が51名の裏金衆院議員の出席を要求していましたが、弁明に応じたのは安倍派・二階派の幹部6人のみ。


  参院政倫審においては32人の裏金参院議員を審査対象とすることを、自民も含めて全会一致で議決しました。けれども、弁明に立った議員は3人のみでした。衆参ともに裏金額が最高の二階俊博・衆院議員(3526万円)、山谷えり子・参院議員(2403万円)は全く説明責任を果たす気配もありません。


  志なき裏金議員は説明責任を果たさないだけではなく、納税義務も果たしませんでした。私は2月26日の予算委集中審議において、岸田総理に対して「裏金議員に納税義務を果たすよう指示すべきではないか」と、強く迫りました。しかし、総理は全く動かず国税当局も税務調査することもなく、3月15日に確定申告シーズンは終わりました。


  刑事責任の対象になった議員は3人だけ。その他の80人を超える衆参国会議員は重たい政治責任を有するにもかかわらず、説明責任も納税責任も果たしていません。加えて、自民党としての処分すらいまだに行われていません。


  自民党の処分は重い順に、①除名②離党勧告③党員資格停止④選挙における非公認⑤政府・国会の役職辞任勧告⑥党の役職停止⑦戒告⑧党則順守勧告――があります。2021年緊急事態宣言下で銀座のクラブを訪れた松本純元国家公安委員長らは離党届を提出し、受理されています。


  3月17日の自民党党大会までにけじめをつけるべきだったでしょう。しかし、自民党執行部は判断を先送りしました。岸田総理は脱法パーティーを開き、茂木幹事長は長年にわたり大がかりな脱法的資金移動をしていました。脱法執行部が果たして脱税議員を厳しく処分できるのでしょうか。


  自民党和歌山県連が主催した党青年局関係の会合後の懇親会に、露出度の高い衣装を着た女性ダンサーが招かれていました。「多様性の問題提起」だったそうです。女性局は物見遊山の欧州観光旅行、青年局は不適切な懇親会。裏金問題だけでなく自民党の組織全体が根っこから腐っています。


  改めて、政権交代こそ最大の政治改革だと思います。国民に「信」を問うてもらうしかありません。


  

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