かわら版 No.1337 『悶絶の区割り』
2022/11/14「1票の格差」を2倍以内とするため、衆院小選挙区を「10増10減」する公職選挙法改正案が10日、衆院本会議で賛成多数で可決しました。
定数が増えるのは5都県。東京で5、神奈川2、千葉、埼玉、愛知で各1増えます。宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の10県では、定数がそれぞれ1つ減ります。この法改正により、過去最多の25都道府県、140選挙区の区割りが見直されます。
さて、千葉県は現行の13小選挙区が、改正後は14小選挙区と1つ増えます。その1増は何とわが船橋市を、東西にまっ2つに分けることにより実現されます。人口約32万人の船橋市西部と約16万人の市川市北部で千葉4区。人口約32万人の船橋市東部と約17万人の習志野市で千葉14区が新設されます。
ざくっと言うと、船橋市を縦断する県道船橋我孫子線(通称・船取線)で、市を東西に分割するような区割りです。4区(船橋市西部)には、市役所、医療センター、大神宮、卸売市場、文化ホールなど、船橋を象徴するような施設が集中しています。14区(船橋市東部)には、私が生まれ育った地域が含まれ、出身小学校や中学校があります。
「1票の格差」を是正するための法案であり、衆院選挙区画定審議会(区割り審)が公正に区割りを決めたはずなので、私も採決では賛成しました。しかし、起立採決でしたが立ちくらみする思いでした。
今般の法改正で、全国で最も大きな影響を受けるのが、船橋市の有権者と候補者でしょう。全人口をまっ2つの区割りは他にはないでしょうから。
県議の頃から船橋市全域でお育ていただき、当選を重ねることができました。そして、内閣総理大臣にまで押し上げていただきました。市の東部にも西部にも、ご支援いただいている皆様がたくさんいらっしゃいます。
次の総選挙までには、立候補する選挙区を決めなければなりません。しかし、4区か14区か、悶絶しながらの選択となるでしょう。現時点では、全くの白紙です。熟慮に熟慮を重ねていくしかありません。
自民党が4区と14区に誰を擁立してくるのか、私とタッグを組んで戦う同志をどのように選ぶのかなども、極めて重要な判断材料となるでしょう。自分にとっては大きな危機ですが、「危機」とは「危険」と「機会(チャンス)」が隣り合わせです。小選挙区で2勝できるように知恵を絞り、船橋市民のご理解を得られるようにしたいものです。
少なくとも、来春の統一地方選までに政治決断することはないでしょう。したがって、船橋市選挙区で同志の県議・市議の全員当選を実現するとともに、守備範囲を広げて市川市や習志野市の仲間の応援もしなければなりません。