詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1301 『皇位継承与野党協議』

2022/01/24

  オミクロン株が急拡大をしています。首都圏を中心にまん延防止措置も発令されました。通常国会が始まりましたが今国会においても、新型コロナ対策が引き続き最重要課題となるでしょう。他にも内外ともに課題は山積しています。


  衆参両院の正副議長は18日、各党・会派の代表者を集め、安定的な皇位継承策などを巡り初めて協議しました。松野博一官房長官らより、政府の有識者会議の報告書を説明聴取した後、政府に対する質疑に入りました。私は、立憲民主党を代表して3点について質しました。


  まず、「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等」についての検討が国会の要請でしたが、安定的な皇位継承については回答が先延ばしされたことについて。報告書には、「次世代の皇位継承者がいらっしゃる中でその仕組みに大きな変更を加えることには、十分慎重でなければならない」と、その理由が書かれています。これは、次世代の皇位継承者が皆無になるまでは本格的な検討ができないかのような表現だ」と、指摘しました。


  次世代の皇位継承者が複数の場合は妥当な表現かもしれませんが、たったお1人しかいらっしゃいません。その悠仁様が乗っていたワゴン車が車に追突したり、通っている学校に不審者が侵入したこともありました。次世代の皇位継承者がたった1人しかいないことに対する危機感が足りないと、厳しく質しました。


  次に、皇族数の確保を図る具体策として、女性皇族(内親王・女王)が婚姻後も皇族の身分を保持する案について、質問しました。報告書では「配偶者と子は皇族という特別の身分を有せず、一般国民としての権利・義務を保持し続ける」とされています。政治活動・経済活動・宗教活動の自由が尊重されねばならないことになります。


  日本国の象徴、日本国民統合の象徴、国政に関する権能を有しないとされる憲法上の天皇及び皇室の立場とこれは両立できるのでしょうか。女性皇族の配偶者は一般国民ですから、選挙権はもちろん被選挙権も有します。もし立候補したらどうするのでしょう。素朴な疑問を投げかけました。


  皇族数確保のため皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする案についても質問しました。報告書では「養子になって皇族になられた方は皇位継承資格を持たないこととする」とありますが、縁組後に結婚された場合、そのお相手は皇族の身分になるのか、お子様が生まれた場合、皇族の身分で男子なら皇位継承資格を持つのかどうか報告書に言及がありませんが、政府はどのように考えているのかと。


  いずれについても要領を得ない答弁でした。長い間待たされた検討結果でしたが、課題に真摯に向き合う姿勢も深い洞察も感じられませんでした。改めて、党として政府の説明をヒアリングする機会をつくりたいと思います。


  

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