かわら版 No.1284 『コロナ禍から子どもを守ろう』
2021/08/30新型コロナウイルスに感染した柏市の妊婦が入院先が見つからず、自宅で早産し新生児が死亡したニュースは衝撃的でした。8月19日夕方、たまたまフジテレビの報道番組にチャンネルを合わせたら、男性キャスターが号泣しながら報じていました。幼いお子さんがいらっしゃるのか奥様が妊娠されているのかもしれません。初孫が生まれたばかりの私も泣けてきました。
いま全国の妊婦が次は自分ではないかと大きな不安を抱いているでしょう。2度と悲劇を繰り返さないために国と自治体の素早い対処が必要です。放置していると、今後出生率が激減すると思います。
総務、厚労両省は都道府県に対し、感染した妊婦の救急搬送を受け入れる医療機関の確保を要請しました。消防機関に対しては、都道府県などが作成する医療機関のリストに基づき、迅速な搬送先の選定に努めるよう求めました。船橋市は感染拡大で妊婦の感染リスクが高くなっていると判断し、妊婦と同居家族を対象に、市内の産婦人科のある医療機関でワクチンの優先接種をすることにしました。
子どもの感染も急拡大している中、夏休みが終わり新学期が始まりました。校内感染の防止を徹底しなければなりません。12歳未満のワクチン接種は認められていないので、政府は感染の有無を調べる「抗原検査キット」を幼稚園と小中学校に配布する方針です。
教職員から子どもへの感染拡大防止のため、教職員のワクチン接種も優先的に進めるべきです。学習塾でクラスターが発生したりしましたので、塾講師なども対象に加えるべきでしょう。
文科省は、全国一斉の休校は考えていないとの由。しかし、感染悪化が続けば、各地で休校が広がる可能性もあります。その際に重要になるのはオンライン授業です。子ども1人が1台のタブレット端末を持ち帰れるよう、簡易に家庭でWi-Fi設定できるよう万全を期さなければなりません。
菅総理の根拠なき楽観論に立つ見通しは、ことごとく外れ続けてきました。対策は常に後手後手でした。だから、緊急事態宣言下の本格的な授業再開を、私は心から心配しています。夏休みを終わらせ開かなければならないのは、知恵を出し合うための国会です。
8月22日に投開票された横浜市長選において、立憲民主推薦の山中竹春氏が当選しました。千葉第4区(船橋市)総支部も電話作戦など全力で側面支援したので、ホッとしています。山中氏の勝因はカジノ誘致への反対よりも、「コロナの専門家」としての期待だったと思います。菅政権のコロナ対策への不満が、総理の地元にも充満していたということです。
次点となった小此木八郎氏は、東京五輪のテロ対策を担当する閣僚でした。本番直前の敵前逃亡をなぜ総理は許したのでしょう。しかも、小此木氏はIR誘致の取りやめを掲げたにもかかわらず、IR事業を積極的に推進してきた菅総理は全面支援しました。この首尾一貫性の欠如こそ、菅・小此木ラインの敗因だと思います。