詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1252 『緊急事態宣言再発令』

2021/01/12

  羽田雄一郎参院議員が昨年末、新型コロナウイルスに感染して逝去されました。享年53歳。野田内閣を国交相として支えてくれた好漢でした。未就学の女の子も含めた3児の父でした。政治家としても家庭人としても無念だったと思います。合掌。


  年が明けても新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、新規感染者や重症者が爆発的に増え続けています。医療逼迫も深刻です。先週、2歳の弟が乗ったベビーカーを押していた9歳男児が、横断歩道で乗用車にひかれて死亡する痛ましい事故がありましたが、コロナ禍の影響で救急搬送が遅れたとの事。国民の命を守るための医療の崩壊が始まっています。


  同じく先週、都内の病院に勤務する若手医師から、現場の声が寄せられました。彼が、新型コロナウイルス感染症の疑いのある透析患者を診た時のエピソードでした。人工透析を行う施設は大部屋に装置やベッドが配置されていることが一般的ですが、透析患者がコロナウイルスに感染した場合には、他の患者に感染が広がらないよう個室で透析治療しなければなりません。が、個室治療に必要な装置を備えた病院は限られています。


  彼は懸命に受け入れ先を探しましたが、感染した透析患者の個室治療に必要なベッドは、都内では既に満床でした。やむ無く自分の勤務する病院で対応することになり、他の患者の治療と重ならないよう注意しながら、無理くりベッドを確保して透析したそうです。


  全国の透析患者は約34万人。感染した透析患者は重症化しやすく、死亡率も通常の4倍以上も高いそうです。医療現場は神経をすり減らし、瀬戸際の対応をしています。


  極限状態に陥ってようやく菅政権は重い腰を上げ、1月7日、「緊急事態宣言」を発令しました。先見対応は危機管理の鉄則ですが、「Go Toトラベル」の一時停止の判断が遅きに失したように、今回も明らかに後手後手でした。少なくとも昨年11月末、「勝負の3週間」と感染拡大防止を呼びかけた時期こそ、緊急事態宣言のタイミングだったのではないでしょうか。


  しかも、政府が首都圏を対象に発令を決断したのは、1都3県の知事の強い要請があったためです。菅総理がリーダーシップを発揮した形跡は全くありません。危機下の宰相の器ではないことが明白になってきました。


  東京、埼玉、神奈川の知事に比べて、最も存在感に欠け埋没しているのは千葉県知事でしょう。その森田知事と菅総理の共通点は、自分の言葉で発信できない熱伝導の弱さです。熱のない訴えや説明では、メッセージは伝わりません。リスク・コミュニケーションが苦手では、リーダー失格です。


  まずは、3月に熊谷俊人・千葉市長を新しい県知事にしたいと思います。さらに、解散総選挙を通じて、菅総理も退陣に追い込みたいと思います。皆様のご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。


  

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