詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1217 『電光石火の対策を』

2020/04/06

  新型コロナ経済対策として自民党が打ち出そうとしていた「お肉券」「お魚券」は、さすがに族議員批判が相次ぎ頓挫しました。ところが、今度は安倍総理が全世帯へ布マスク2枚配布を突如表明しました。WHO(世界保健機関)は、新型コロナ感染拡大期における布マスク使用について「いかなる状況においても勧めない」と助言していますので、効果のないことはやめたほうがいいと思います。一般的な不織布マスクの増産に全力を尽くすべきでしょう。人工呼吸器、人工心肺、防護服、消毒用アルコールなどについても、生産可能な設備をもつ事業者に生産要請を行うべきでしょう。


  いま、入国制限、学校の休業、イベントや外出の自粛など、法的根拠の有無に関わらない様々な要請が行われています。感染の拡大を防ぐためのやむを得ない自粛要請ですが、深刻な経済停滞を招いています。傷んだ家計を助け生活を守るため、倒産・失業を防ぐため、可及的速やかに支援策を実施しなければなりません。


  まずは全ての国民に対して1人当たり10万円以上を、現金で給付すべきと考えます。遅きに失すると自殺者も出かねませんので、迅速に全ての国民に対して給付し、給付金を課税対象とすることなどにより、実質的な所得制限を行うなどの工夫をすべきです。


  所得税・住民税・法人税・消費税などの租税、社会保険料、公共料金、奨学金、教育ローン、住宅ローンなどの支払い猶予を実施し、手元に現金を残すことのできる対策も早急に講ずべきです。


  雇用調整助成金については、10/10補助、対象範囲拡大、手続き簡素化と早期支給を実施する必要があります。特に添付書類が多い上、手続きが煩雑で実際の申請に至らなかったり、申請しても助成金の支給までに時間がかかったりするケースが多発しています。申請さえすれば、受け取るまでの間、地域金融機関からつなぎ融資を受けられるようにしたらどうでしょうか。


  また、民主党政権時代に時限立法として活用した「地域金融円滑化法」を復活させ、資金繰り支援のための無利子・無担保融資の拡大・拡充と、償還免除等の大胆な措置も実施すべきです。


  現下の危機を乗り越えるためには、以上のような経済的減収に対する「実効性」ある家計支援や事業者支援を、「迅速」かつ「簡便」な手続きで実現することが肝要です。まずは、電光石火の緊急対策を講ずべきです。新型コロナウイルス感染症が終息した際は、経済の本格的な再興に向けた対策が必要になります。つまり、2段構えの対策が有効なのです。


  政府がまとめようとしている緊急経済対策は、全体のパッケージをつくるのに手間取り過ぎました。大型連休前に補正予算を成立させて、やっと実行に移せるのですから、あまりにも後手後手です。


  

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