詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1188 『会派の合流にむけて』

2019/08/26

  枝野幸男代表率いる立憲民主党及び玉木雄一郎代表率いる国民民主党と、私が代表を務める「社会保障を立て直す国民会議」は、秋の臨時国会に向けて「会派をともにする」プロセスに入りました。その意義をお伝えする前に、「会派って何」「政党とどこが違うの」という方が圧倒的に多いでしょうから、まずはその基本的な説明から入ります。


   「会派」とは、議会内で活動を共にする複数の議員で結成される団体です。同じ政党に所属する議員で構成されるのが一般的ですが、無所属議員同士で会派を組んだり、複数の政党で1つの会派を構成したりすることもあります。


   委員会の理事・委員、質疑時間の割り当てなどは、会派の所属議員数に比例して配分されますので、会派の規模が議会内で活動する上で重要な意味をもちます。国会だけではなく、県議会や市議会でも会派は存在します。


   「政党」とは、政治について同じ意見をもつ人たちが、その意見を実現するためにつくる団体です。会派は議会内活動のための団体ですが、政党は選挙や広報・広聴など議会の外でも多様な政治活動を行います。また、会派は議員によって作られる団体ですが、政党は党員やサポーターの活動も不可欠です。


   さて、本題に戻ります。2017年の旧民進の分裂により、野党はバラバラな状況に陥りました。安倍政権の数の力を背景とした強引かつ理不尽な国会運営は、多弱な野党が生み出した産物だともいえます。


   しかし、衆院において立憲会派70人、国民会派39人、そして私の所属する無所属会派8人が合流すれば、117人の会派となり、久し振りに衆院議員が3ケタに届く強力な野党第1会派が誕生します。参院においても60人の会派となる見通しです。


   強力な野党第1会派をつくることは、充実した国会論戦を実現し、国会の行政監視機能強化のために不可欠だと、私は確信しています。


   かつて野党第1会派の国会対策委員長を務めていた頃のエピソードです。衆院予算委の午前中最後の質問者が、牛海綿状脳症(BSE)の問題で当時の小泉政権を立ち往生させました。しかし、時間切れ。午後の質問者はアスベスト対策について用意周到に準備していましたが、急きょBSE問題で2の矢3の矢を放つよう指示しました。昼休みの間の僅か1時間で作戦を練り、彼は見事に成果を上げその日のトップニュースとなりました。


   少数会派が連携なくバラバラで質問しても、効果は限定的です。選球眼のいい出塁率の高い者、犠打で着実に進塁させる者、走者を一掃する力のある者、ここぞという時の代打も含めて、国会対策には一定規模のプレーヤーを揃え、機動的に作戦遂行できるチームワークが必要なのです。


   先の総選挙以来、私が無所属で活動を続けてきたのは、立憲民主と国民民主の接着剤となり、より大きな塊(かたまり)をつくるためでした。強い覚悟の下3党派の協議に臨み、会派結成を成し遂げたいと思います。政権交代にむけた大きな1歩とするために…。


  

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