詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1134 『改ざん、杜撰で国会軽視』

2018/06/04

  「廃棄した」はずの森友学園との交渉記録と改ざん前決裁文書等が、財務省により国会に提出されました。約4000ページの文書の重みは約10キロ弱。持ち上げると上腕二頭筋と胸筋がプルプル震えました。議会制民主主義を踏みにじり、国民を欺いた罪の重さを体感した思いがしました。


  5月29日、衆院財金委において、私はこの大罪を犯した組織のトップである麻生大臣の責任を厳しく追及しました。まずは、誰がいつどのような指示を出し、誰が関わったのか等、改ざんや廃棄に至った詳しい経緯を調査し、早急に報告するように求めました。誰がこの愚行を起案し、誰がこの悪業を決裁したのか、闇に葬り去ろうとしてきた幻の決裁文書を復元するような気持ちで調査報告書を作成するよう迫りました。


  麻生大臣は、調査報告を行うとともに関係者を処分する方針も表明しました。しかし、役人の処分だけでは済まされません。大臣自らの出処進退も明らかにしなければならない重要な局面です。改ざんや虚偽答弁で辞めた佐川前国税庁長官やセクハラで辞めた福田前事務次官を適材適所だとして選んだ任命責任。大臣の足元で改ざんや隠ぺいという大罪が行われたことに対する監督不行き届きの責任。舌禍続きの説明責任のお粗末さ。これらを全てまとめて政治家として結果責任を負い、大臣を辞すべきです。


  5月31日、衆院本会議で「働き方改革関連法案」の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決されました。私は、反対しました。罰則付きで、長時間労働規制のいわゆる「青天井」を無くしていくことは、一定の前進として評価できます。しかし、一方では、超長時間労働につながりかねない「高度プロフェッショナル制度」の創設も含まれており、これを認める訳にはいきませんでした。


  高プロ制度とは、専門業務を行う年収1075万円以上の労働者に、年間104日(かつ月4日)の休日さえ取らせれば、定額で残業させ放題の制度です。「休憩」「残業」「休日出勤」「夜勤」という概念がなくなり、「残業代」がゼロになります。


  同制度については長時間労働を助長し、過労死が増えるのではないか。なし崩し的に対象業務の拡大や年収要件の引き下げが行われるのではないか。万が一過労死しても、労災認定されないのではないか。様々な懸念や危惧が指摘されましたが、何一つ払拭されませんでした。


  人々の働き方、休み方は生活の根幹を規定するにとどまらず、「命」にも関わるだけに、正確な現状認識が前提になります。しかし、法案の出発点として使われた労働時間の調査データは、杜撰極まりませんでした。何と全体の2割は現実的にあり得ない異常値でした。疑義のあるデータに基づいた法案に、正当性はありません。


  政府与党は今国会の最重要法案と位置づけた面子に拘るのではなく、働き方法案は撤回の上、出し直すのが筋だったと思います。


  

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