かわら版 No.1115 『無所属の会』
2018/01/22通常国会が1月22日に召集されました。会期は150日間ですから、延長がなければ会期末は6月20日になります。召集日に安倍総理の施政方針演説など政府4演説が行われ、それに対する各党代表質問が24~26日、衆参でそれぞれ実施されます。
今年度補正予算案、次年度予算案、会社員や年金受給者といった個人を照準とした所得税増税案の審議を経たあとは、「働き方改革法案」が最大の焦点となるでしょう。また、憲法改正の発議に向けた憲法審査会での議論やカジノ解禁を含むIR=統合型リゾートの整備を進めるための法案なども議論される見通しです。
国・県・市のいずれの議会も、「会派」単位で運営されます。そして、会派の規模に応じて議席配分、質問時間、控室などが決まります。会派は通常、単一または複数の政党を中心に結成されますが、私は昨年10月の総選挙で無所属で当選した民進党出身議員で結成した「無所属の会」のメンバーとして、今国会に臨みます。議員数は14名。衆院では共産党や維新を上回ります。
国会が始まる前、民進党執行部は立憲民主党と希望の党に対して、統一会派の結成を呼びかけました。安倍政権と対峙するためには、3党が共同して国会論戦、国会対応に取り組むことが不可欠だったからです。しかし、立憲民主党は「希望とは統一会派を組まない」という回答でした。排除された側が排除した側に強い拒否感をもつことは、同じ立場の私もよくわかります。一方、希望の党は前向きに協議に応じてきました。
こうした経緯を踏まえ、民進執行部は希望と先行して統一会派を組む方向に舵を切ろうとしました。しかし、1月17日に開かれた両院議員総会において、執行部方針に対して反対論が噴出し、2党による統一会派構想は白紙撤回されました。その際、私も反対意見を表明しました。
「股くぐりなどできない」と言い放ち、裸一貫・無所属で戦った私が、その舌の根も乾かぬうちに希望と結成する会派に入ることなど出来るはずがありません。それは、直近の民意を踏みにじることになります。参議院議員が中心の民進執行部は、無所属での厳しい戦いを強いられた「無所属の会」の衆議院議員の思いを理解できていなかったようです。
野党がバラバラでは国会対応も選挙も与党を利するだけであることは、自明です。そして、現状を放置していれば、やがて立憲民主は社会党化、希望の党は民社党化し、55年体制下に逆戻りしていきます。中道左派と中道右派をつなぐどまん中の政治勢力が必要です。その役割を無所属の会が担わなければなりません。
まずは、野党第1党の立憲民主との連携から始めます。親和性を感じる議員が多いのは希望ですが、小池都知事及びその周辺のカラーが脱色されるのを見定めてから、同党との連携を探るべきでしょう。