かわら版 No.1097 『誓い』
2017/08/218月15日、先の大戦で犠牲となられた約310万人の戦没者を悼む全国戦没者追悼式に参列しました。天皇の生前退位を実現する法律の成立後、初めて開かれた追悼式。全身全霊で平和を希求されてきた天皇、皇后両陛下のご出席は来夏が最後かもしれないと思うと、万感胸に迫るものがありました。
折しも米朝衝突の懸念が強まっている時でもあり、陛下のお言葉に耳を澄ませ、両陛下の一挙手一投足を目に焼きつけながら、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願いました。
72年前、ポツダム宣言を受諾し、命がけでわが国を終戦に導いたのは、千葉県関宿出身の第42代内閣総理大臣・鈴木貫太郎でした。在任期間は1945(昭和20)年4月7日から同年8月17日までの僅か約4か月。軍部強硬派を押し切り、海軍のトップや侍従長等を歴任した経験や胆力で、昭和天皇の意向を実現していきます。当時77歳の高齢で人生の最期を捧げる覚悟でした。
鈴木が世を去ったのは、それから3年後。死の直前、「永遠の平和、永遠の平和」と、はっきりした声で2度繰り返したといわれています。
戦後、国民のたゆみない努力により、今日の日本の平和と繁栄が築き上げられました。きな臭い匂いが漂い始めただけに、先人たちが味わった苦難に満ちた往時をしのぶとともに、平和の尊さを改めて次代に伝えていかなければならないと、改めて強く心に誓いました。