詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.996 『漏れた年金』

2015/06/15

  公的年金の運営業務を行っている特殊法人である日本年金機構(旧社会保険庁)から5月、少なくとも125万件もの個人情報がインターネット上に流出していたことが明らかになりました。流出した情報は基礎年金番号、氏名、生年月日、住所の4情報で、流出の原因は職員のパソコンのウィルス感染でした。


  こうした重要な個人情報を、ネット経由で外部につながったパソコンやサーバ上に保管していたことや、内規に反してパスワードで保護する措置も講じていなかったことなど、年金機構のずさんな仕事ぶりは、5千万件にも及んだ「消えた年金」問題を引き起こした旧社会保険庁の体質が今も何ら変わっていないことを示しています。


  言うまでもなく不正アクセスをした者が悪いのですが、ドアの鍵も閉めずに玄関先に通帳や印鑑を置きっ放しにしていた年金機構の対応も厳しく問わなければなりません。サイバーテロ以前の問題です。


  しかも、機構や厚生労働省の説明が二転三転しています。機構の理事長は個人情報の流出が判明した翌日の5月29日にインターネットを全て遮断したと国会で答弁していましたが、その後、外部とのメールは6月4日まで使える状態だったことを明らかにしました。泥棒に入られて、1週間も戸締まりを怠る家がどこにあるでしょうか…。


  厚労省も問題発生からの17日間、年金局の担当係長が上司に問題を報告していなかったと説明していましたが、後に課長補佐クラスの職員に問題を伝えていたことが判りました。不正確な説明が責任の所在を曖昧にしています。


  安倍総理、塩崎厚労大臣、菅官房長官といえば、消えた年金問題が発覚した当時の第1次安倍内閣時代もキーマンでした。危機管理意識が稀薄で、対応が後手後手にまわりました。また同じ轍を踏むのでしょうか。民主党は「漏れた年金」事件の徹底した解明と再発防止を、政府に強く求めていきます。


  流出した情報をもとにさらに他の情報が流出したり、「なりすまし」などの詐欺行為に悪用される「2次被害」の拡大も心配です。皆様のご家庭などに「日本年金機構」を名乗る不審な電話がかかってきた場合には、ぜひ詐欺行為の可能性を疑って、2次被害に遭わないように十分ご注意ください。


なお、不審な電話やメール、訪問があった場合は、


1. お近くの年金事務所に確認に行ってください。
2. 日本年金機構の専用電話窓口(コールセンター)に連絡してください。
   フリーダイヤル 0120-81-8211

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