かわら版 No.931 『たたずまい』
2013/12/0910月初め、ワシントンとニューヨークで講演しましたが、意外にも両会場とも満席でした。そして、ねじれ国会という厳しい環境の下で長い間先送りされてきた「社会保障と税の一体改革」をやり遂げたことと、35年ぶりに武器輸出3原則の見直しをしたことについて高い評価を得ていることを知りました。どうやら、日本国内より海外のほうが評判がいいようです。
10月7日から30日までの間、読売新聞に「時代の証言者特別編」として、私のインタビュー記事が17回にわたり連載されました。社会保障のために消費税率引き上げを決め、尖閣諸島国有化などに取り組んだ野田政権の482日間を振り返ったものです。様々な反響がありましたが、概して、民主党内よりも党外のほうが好評でした。
国内よりも国外、党内よりも党外のほうが評価が高いとは…。この皮肉な傾向は、私の政治家としての立ち位置の難しさを象徴しています。
それ以上に難しいのは、総理大臣経験者としてのたたずまいです。私の場合、戦後3番目の若さで総理に就任しましたので、総理OBとはいえまだ56歳です。静かに余生を送るには早過ぎます。一方で、ギラギラした野心もありません。昨年の総選挙で頂戴した16万3千票のご支持にお応えするには、特定秘密保護法などで暴走する自民党1強の政治を変えることに全力を尽くすしかありません。
平成5年に衆院初当選してから、ちょうど20年。与党経験は細川・羽田政権の約1年と民主党を中心とした政権の3年3か月を合わせて、約4年余。約15年は残念ながら野党(現在も含めて)です。帳尻がまだ合っていません。政権交代が起こるたびに日本の政治が前進するよう、過去の反省を踏まえて再び非自民政権をめざします。来年はその足がかりを築く年にしたいと思います。
先月は、千葉2区、9区でも国政報告を行い、党勢拡大に努めました。三重、岡山、兵庫、岐阜と週末には地方行脚もしました。師走も走り続けます。