かわら版 No.927 『約束』
2013/11/11昨年11月14日の党首討論で、私と当時の自民党の安倍晋三総裁(現総理)は一票の格差是正と議員定数削減について次期通常国会(本年1~6月開催)で結論を出すことを約束しました。
「来年の通常国会において、私たちは既に、私たちの選挙公約において、定数の削減と選挙制度の改正を行っていく、こう約束しています。今この場で、そのことをしっかりとやっていく、約束しますよ」と、安倍さんの発言は議事録にもしっかりと残っています。
この約束を信じて、私は党首討論の翌々日の16日、衆院を解散しました。この約束は、民主、自民、公明3党の間で文書でも確認され、3党はそれぞれ衆院選マニフェストにも明記しました。
あれから1年経ちました。でも、まだ約束は果たされていません。社会保障の充実・安定のために国民に消費税増税をお願いしている以上、国会議員自らが身を削らなければなりません。これは民自公3党の合意であるだけでなく、国民に対する約束です。来年4月に消費税率を8%に引き上げることを安倍総理は決断したのですから、少なくとも、今開かれている臨時国会中に定数削減を実現しなければなりません。
しかし、安倍総理はのらりくらりと先送りし、約束を守ろうとしていません。確かに、民主主義の土台に関わるテーマであり、各政党が様々な主張をしています。でも、谷垣前自民党総裁は野党をまとめるのは与党の責任であり、「与党がそれだけの覚悟をして取りまとめに駆けずり回らなければだめだ」と、喝破されたことがありました。野党がまとまるのを待つのは「与党の野党ボケだ」とまで言われましたが、安倍総理の今の姿勢はまさにこれにあたるのではないでしょうか。
自民党議員が増え過ぎたため、議員定数を減らす調整が困難になっているのが、真の実情なのでしょう。国民との約束よりも党利党略優先ということです。