詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.919 『今日より明日は?』

2013/09/17

  2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が、東京に決まりました。東京招致にむけて取り組んでこられた全ての関係者の皆様に、心から敬意を表します。


  私は、東京タワーができる前年の昭和32年生まれです。前回の東京五輪(昭和39年)の時は、小学校1年生でした。約半世紀も前のイベントでしたが、今でも鮮烈に記憶に残っています。東洋の魔女と呼ばれた日本女子バレーの活躍、裸足の哲人・アベベ、体操の女王・チャフラフスカなど…。砂漠が水を吸うように、エチオピア、チェコスロバキアなど初めて知る国々の国名を憶えました。


  東京タワーがつくられ五輪が東京で開催された昭和30年代を見事に描いた映画、「3丁目の夕日」はとても感動的です。まだ、日本は貧しい時代でしたが、多くの人々が今日より明日は良くなると信じていました。しかし、バブル崩壊以降は今日より明日は良くなるとは、とても思えない失われた20年に突入してしまいました。今般の東京招致を契機に、再び今日より明日は良くなると夢や希望のもてる国にしたいものです。


  国民が将来最も不安を感じているのは、老後の暮らしです。70歳の人は75歳頃の暮らしを、80歳の人は85歳頃の暮らしを、90歳の人は95歳頃の暮らしを心配しています。何歳になっても5年後に不安があるのです。かつて双子の長寿姉妹として有名だったキンさんギンさんが百歳になりお祝い金をもらった時、「何につかいますか」と尋ねられ、「老後に備えます」と答えたそうです。笑うに笑えないエピソードです。


  16日は折しも敬老の日でした。団塊の世代の皆さんも、老人会青年部(?)入りしています。そして、10年後には75歳以上になります。長年住み慣れた地域で医療や介護のみならず、見守りや配食といったきめ細かな福祉サービスも受けられるような「地域包括ケアシステム」の整備が急務です。


  50年前の日本は、今日より明日は良くなると信じ、誰もが懸命に働く、キラキラ光る汗が似合う国でした。7年後の2020年の日本は、少子高齢化という不安を克服した成熟国家として、威厳のある光沢を世界に示したいものです。

 

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