かわら版 No.915 『出口戦略』
2013/08/19
暦の上では立秋を過ぎたにもかかわらず、猛暑が続いています。高知・四万十では摂氏41度を記録しました。何と我が家の風呂・給湯の設定温度と同じです。熱中症には呉々もご注意下さい。アスファルト等による照り返しを考えると、身長の低い子ども達は特に注意を要します。「百センチの視点」に立った暑さ対策が必要です。
セミの鳴き声もにぎやかになってきました。気のせいか今年は「ミン、ミン」(民、民)と聞こえません。「ジー、ジー」(自、自)と強く聞こえるのは私だけでしょうか。
「非自民」から「非野党」へと風向きが変わる中、バタバタと野党再編を模索する動きもあるようです。私は、拙速は禁物だと思っています。わが党も様々な課題がありますが、東と西でミシン目が入っている政党や幹部間が犬猿の仲のような政党と安易に組んでも、チームワークの悪さが3乗になるだけではないでしょうか。
今や自民党は衆参国会議員が400人に達する大勢力となりました。でも、早晩行き詰まる日が必ず来るでしょう。なぜならば、彼らの政策は今さえ良ければいいという刹那の海に溺れており、出口戦略を全く考えていないからです。
大胆な金融緩和により物価引き上げに成功したとしても、出口戦略は容易ではありません。国の借金がついに1千兆円を超えました。いつまでも野放図に国債を発行できるはずがありません。これまで国中に50基以上も原発を乱造してきましたが、今後原発をどうするのでしょうか。
金融、財政、エネルギーといった極めて重要な政策課題について、確かな戦略をもたない政権は必ず破綻します。だからこそ、いま取り組むべきことは、主要政策の出口戦略をじっくりと練り上げておくことです。安直な合従連衡(がっしょうれんこう)ではなく、政治を正していくための軸を明らかにすることこそ重要です。