詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.912 『ヤジと怒号の中で』

2013/07/01

  6月17日及び18日に、北アイルランドのロックアーンにおいて、主要8か国首脳会議が開催されました。そして、6月24日、衆院本会議で総理によるG8サミットの帰朝報告が行われ、それに対する各党代表質問が行われました。民主党を代表しての質問は、久し振りに私が立ちました。


  まず、今回のサミットにおいて、最も重要な2国間関係である日米首脳会談をなぜ実現できなかったのか、8時間に及ぶ米中首脳会談が開催された直後でもあり、日米の首脳が尖閣や北朝鮮や米軍再編などについて、時間をかけて議論すべきではなかったかと尋ねました。しかし、安倍総理から明快な答弁はありませんでした。総理はよく民主党政権による外交敗北と一刀両断しますが、少なくとも、私とオバマ大統領との個人的信頼関係は良好でした。むしろ、日米のトップ同士の相性は後退しているように思えます。


  続いて、安倍政権の経済政策について各国首脳から高い評価と強い期待が示されたという報告でしたので、礼賛の声ばかりではなかったはずだという観点から幾つかの質問をしました。「かわら版」先週号に載せたアベノミクスに対する私の懸念を踏まえて、異次元の金融緩和の出口戦略をどのように考えているのか、財政健全化はどうするのかなどについて質しました。残念ながら、総理は真正面から答えようとせず、自慢話で終始するような答弁でした。


  最後に、昨年11月の党首討論で約束した議員定数削減を、今国会中に実現できなかった責任をどのように認識しているのか、厳しく糺しました。総理の答弁は「各党各会派が責任を持って、真摯にかつ建設的な議論を進め、早期に結論を得る努力を続けていくことが大切だと考えております」でした。国民の前で固く約束した当事者であるにもかかわらず、まるで他人事のようでした。


  前日が東京都議選の投開票日でしたので、敗れて意気消沈している民主党を鼓舞しようと、私なりに精一杯元気に論陣を張りました。そうしたら、大勝して意気軒昂な自民党からは猛烈なヤジと怒号を浴びせられ続けました。150日間の通常国会で、最もにぎやかな場面となってしまいました。


  安倍総理は、耳の痛いことを言う人にはフェイスブックで、強烈な個人批判で切り返します。大横綱が格下を相手に張り手すべきではありません。自民党全体も異論や反論を徹底して封じようとします。イヤな空気が漂っています。


  その自民党が調子に乗って暴走することのないよう、やはり民主党が牽制しなければなりません。正念場の参院選がいよいよ始まります。

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