詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1421 『訪台』

2024/08/19

  台湾外交部の招待により8月20日~22日、訪台します。頼清徳総統らの要人と会談したり、台湾海峡情勢や経済安全保障等を議論する「インド太平洋安全保障対話」で基調講演する予定です。私にとっては約9年ぶり、4回めの訪台です。


  日本と台湾は共に地震、豪雨、台風等の自然災害が発生する地域ですが、困難な状況が起こるたびに互いに支援の手を差し伸べ合ってきました。


  東日本大震災の際は米国に次ぐ第2位の約200億円もの義援金が寄せられました。2011年9月、私は内閣総理大臣として衆院本会議において、日本人が苦しみ悲しんでいる時、台湾が我が事のように親身になり助けてくれたことに謝意を表明しました。


  今年に入ってからも1月の能登半島地震後、台湾の官民各界から25億円以上の義援金や励ましの言葉をいただきました。今回も改めて台湾の皆様への感謝を申し述べようと思います。


  日台間では経済分野を中心に毎年取決めの署名が行われており、既に60本を超えています。私が総理在任中も、日台民間投資取決めの署名やオープンスカイの実現など、日台関係は重要な進展がありました。特にオープンスカイの実現後、日台間の人的往来は大きく拡大しました。


  コロナ前の2019年、台湾からの訪日者数は489万人。台湾総人口の2300万人から考えれば、驚異的な数字です。日本からの訪台者数も200万人を超えました。本年1月から6月の半年間で台湾人訪日者数は、既に300万人近くに達し、2019年の過去最高人数を大きく凌駕する勢いです。今後の相互往来の拡大に期待したいと思います。


  2012年9月、ロシアのウラジオストクで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会談において、内閣総理大臣であった私と連戦・元副総統の会談が初めて実現しました。私が総理として道を切り開いたAPECでの日台代表の会談は、現在も引き継がれています。


  台湾はWHO(世界保健機関)やTPP(環太平洋パートナーシップ協定)などへの参加を熱望しています。しかし、中国の圧力により参加が阻まれています。


  WHOに参加できないことは、コロナウイルスのような世界規模の感染症が蔓延する時、台湾だけが国際社会の防疫体制から排除されることになります。日本が主導してきたTPPにも加盟できなければ、アジア太平洋地域で台湾の製品だけが高い関税を課され、経済面で非常に不利な立場になります。したがって、私は演説で「台湾の国際組織への加盟(オブザーバーも含めて)を支持する」と、述べようと思います。


  台湾人が最も気にしているのは中国による軍事侵攻の可能性です。私は「台湾海峡の平和を重視しており、武力による現状変更には断固反対する」と、明確に打ち出そうと思います。


  

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