詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1387 『予算委質疑の続報』

2023/12/04

  11月22日の衆院予算委で「閣僚のほぼ半分が世襲で、異常な事態」と訴えましたが、大きな反響がありました。特に岸田総理は祖父、父も衆院議員を務めた「3世議員」であることから、「ジュニアに委ねると4世でしょう。ルパンだって3世までだ」との表現については、「わかりやすい」という声が圧倒的でした。


  一方で、アニメファンからは「不正確だ」と、ご教示いただきました。ルパン3世と峰不二子の子、「ルパン小僧」という4世がいるそうです。ルパン8世や33世が登場する未来物もあるそうです。麻生太郎・自民党副総裁ならご存知かもしれませんが…。


  ということで、「ルパンだって3世までだ」を「ルパン家と同じだ」に訂正します。とはいえ、泥棒稼業と国会議員が世襲を競うべきではありません。立憲民主党は、国会議員が政治団体を親族に引き継ぐことを禁止する法案を今国会に提出しました。その審議を強く求めていきます。


  22日の予算委では政府の物価高対策についても質しました。「経済対策の取りまとめや補正予算の提出が遅すぎる」と指摘すると、岸田総理は「昨年からさまざまな対策を講じている」と色をなして反論してきました。私は「政治は結果責任。危機感を持って下支えすることをなぜやらなかったのか。効果がなかったから7~9月期のGDP速報値がマイナス成長になっている」と切り返しました。


  また、政府の物価対策に対し日銀の金融緩和政策は物価を上げる対策であることから、「物価を上げたいのか下げたいのか分からない」とその整合性を問いました。そして、増減税が一体となって語られていることも同様に矛盾していると、次の税財政の質疑に移りました。


  まず、所得税減税の評価が低いことに言及しました。そして、「可処分所得が増えるように下支えをすれば消費に回るということだと思うが、防衛増税が控え、少子化対策の負担増も確実な中、減税されてもそのお金を消費ではなく貯蓄に回そうとするのではないか。そろばん勘定と国民感情がずれている。人情の機微が分かっていない」と断じました。


  次に、防衛費増額や少子化対策の重要性は理解するとの立場を示した上で、「いつまでたっても負担がどれだけか分からないのは国民にとって居心地が悪い」と指摘。「岸田屋という飲食店に入った。いろいろメニューが出ているが、『時価』としか書いていなかったら客は不安になる」とたたみかけました。


  最後に、兆単位の財源づくりを先送りする岸田総理の政治姿勢を厳しく弾じました。「兆」という漢字は「しんにょう」という旁(つくり)を入れると「逃げる」に、手偏をつけると「挑む」になります。挑むか逃げるかは、わが国にとって決定的な違いとなるからです。


  物価に対する感度が鈍いのも税に対する機微が分からないのも、世襲政治の弊害かもしれません。世襲制限こそ令和の最大の政治改革だと確信しました。


  

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