かわら版 No.1247 『来春の知事選について』
2020/11/24森田健作・千葉県知事は11月2日、来年4月の任期満了に伴う県知事選に立候補しないと表明しました。「政治姿勢として多選は好まない」と以前から公言してきたので、4選不出馬は妥当な政治判断だと思います。
森田県政の3期12年を振り返ると、東京湾アクアラインの通行料金の値下げや、東京五輪・パラリンピックの計8競技の県への誘致などが実績かもしれません。一方で、昨年9月の台風15号により千葉県が大きな被害を受けた際は、初動態勢の遅れや被災地に寄り添う気持ちの欠如が厳しく批判されました。新型コロナウイルス対応でも「Go To千葉」などのノー天気発言でひんしゅくを買いました。
そこで、次期千葉県知事には、災害対策や感染症対策といった危機管理能力が最も求められることになるでしょう。この観点で太鼓判を押せる人物が、無所属で知事選に立候補する意向を表明した熊谷俊人・千葉市長です。
昨年の台風災害では、千葉市の災害対応のために速やかに登庁し、陣頭指揮を執ったのは言うまでもありません。加えて、県内他市を支援するため、発災直後より支援物資の供給や職員の応援派遣なども実施しました。
新型コロナへの対応においても、常に先を見据えて市民に寄り添った対策を実施しています。特筆すべきは、安倍総理が唐突に一斉休校を要請した時でした。共働き家庭への影響、学校より接触機会の多い学童保育の安全性を考慮し、いち早く学校の校舎で低学年を分散して預かる対応を決定しました。この方式は千葉市モデルとして全国に波及しました。
熊谷氏が千葉市長選に初挑戦したのは2009年でした。早大政経学部の後輩であり、当時の民主党の推薦候補でもあったので、私も全力で応援いたしました。そして、自民・公明推薦候補らを退け、全国最年少の31歳の政令指定都市市長が誕生しました。
その後、3期11年にわたり、見事に行政手腕を発揮してきました。就任時、政令市ワースト1位だった財政状況の立て直し。2年連続待機児童ゼロを達成するなど、子育て世代の市長として幅広く子育て施策を拡充。民間企業出身の経験を生かしたトップセールスにより、企業立地件数を飛躍的に増やし11年間で約1万3千人の雇用創出など。実績をあげればキリがありません。
まだ42歳。千葉市政で振るった辣腕を、今度は県政で存分に活かしてほしいと思います。鈴木大地・前スポーツ庁長官の擁立に失敗した自民党の動向など、まだ知事選の構図は未確定ですが、私は熊谷氏を全力で応援する決意です。熊谷氏は無所属で県民党として戦うでしょうから、私も勝手連として応援します。