詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1167 『不誠実な総理答弁』

2019/02/18

  安倍総理は、はぐらかし答弁が多過ぎます。私の本会議における代表質問はすべて直球勝負でしたが、何一つ真正面から受け止めようとしませんでした。


  私は、「毎月勤労統計の手抜き調査と、手抜き調査の長年の引き継ぎは、統計法60条2号に該当し、刑事罰に問われる行為ではないでしょうか。政府の見解を求めます」と、単刀直入に質問しました。


  総理は、「野田議員も総理を務めておられましたので御承知のこととは思いますが」と、慇懃無礼な枕詞で答弁し始めました。そして、「具体的にどのような事例であれば統計法違反となるかについては、犯罪の成否は、捜査機関により、法と証拠に基づき個別に判断されるべき事柄であり、政府としてはお答えすることは差し控えます」と、木で鼻をくくったような回答でした。


  犯罪の成否は捜査機関により判断されるべきという一般論は、先刻承知しています。その上で敢えて質問したのは、菅官房長官が統計法違反と既に言及していたからです。違法性をきちんと認識した上で、全容を解明しようとしているかどうかを確認したかったのですが…。この紋切り型答弁を聞いて、全くやる気がないことがわかりました。


  日露平和条約交渉についても、基本中の基本をシンプルに質しました。「北方領土はわが国の固有の領土であるが、現時点ではロシアによる不法占拠が続いているという、法的立場に変わりはありませんね」と。


  これに対する答えは、「北方領土は、わが国が主権を有する島々です。この立場には変わりはありません」でした。わが国の基本的な方針に変わりがないかのような答弁ですが、「固有の領土」「不法占拠」といったキーワードは抜け落ちています。


  総理はプーチン大統領と25回も会談を積み重ねてきました。その数を自慢しますが、スタンプ・ラリーじゃありません。交渉に臨む姿勢がずるずると後退しているように思います。


  消費税増税対策として導入されるキャッシュレス決済でのポイント還元策については、幾つか質問しましたがいずれも不十分な答弁でした。


  「10月から実質的に消費税率が3、5、6、8、10%と複数税率が併存することになり、店頭で大混乱が起こると思いませんか」と問うと、「ポイント還元の対象となる店舗に還元率を明記したポスター等を張り、消費者の皆さんが一目でわかる工夫を講じます」という答え。とても混乱を回避できるとは思えません。


  「現金で買い物をする子どもや高齢者は増税、カードを利用する富裕層は減税です。ポイント還元策は逆進性を助長するのではないでしょうか」と問うと、「逆進性を助長するといったことのないよう、誰でも簡単に加入できるプリペイドカードなど多様な選択肢を用意し」という答弁。そこまでするのか、果たして実効性があるのかと疑問が尽きません。


  今後は、衆院財金委で掘り下げて質疑していく決意です。


  

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