詳細 | かわら版 | 衆議院議員 野田 よしひこ

かわら版 No.1450 『国会の風景が変わる』

2025/04/07

  昨年10月の総選挙の結果、国会の風景が大きく変わりました。改選前の衆院本会議場は、佃煮にしたいぐらい自民党議員だらけでした。しかし、選挙後、自民党・公明党は衆議院で過半数を割り込みました。少数与党という状況の中、立憲民主党は「熟議と公開」を掲げて昨年暮れの臨時国会に臨みました。


  わが党の安住淳予算委員長が就任したことも相まって、緊張感のある予算審議に様変わりしました。 そして、遅れていた能登の復旧・復興のために、予備費を1千億円積み増すことができました。政府提出の予算案が国会で修正されたのは28年ぶり。補正予算の修正は憲政史上初でした。


  1月24日から始まった通常国会の前半の山場は、約115兆円余の令和7年度当初予算案の審議でした。立憲は各省庁の予算案を徹底的に精査し、必要性の乏しい予算、優先順位の低い予算、活用されていない基金などを洗い出しました。


  こうして捻出した約3.8兆円を財源に、新たな国債発行に頼ることなく、物価高対策のための予算修正案を提出しました。ガソリン・軽油の暫定税率廃止、学校給食の無償化、介護や保育の現場で働く方々の処遇改善、「年収130万円のガケ」対策、高額療養費の負担上限額引上げ凍結などを盛り込みました。


  3月4日、立憲の予算修正案は否決され、高校授業料無償化の拡充などの政府予算の一部修正案が、自公維の賛成により衆院を通過しました。当初予算案の国会修正は29年ぶりでした。


  高額療養費の自己負担上限額の引き上げについては、立憲が参院でも粘り強く論陣を張った結果、「引き上げ自体を見送る」と方針転換させることができました。結局、衆院で修正可決された予算案が、参院で再修正されることになりました。参院における予算案の修正は史上初です。そして、参院で修正された予算案が衆院に回付され、再び衆院で議決されました。


  これまで1円たりとも変えられなかった政府予算案を、国会が修正できるようになったことは画期的なことです。4月以降は、立憲が提出した議員立法が、どれだけ成立するかにご注目いただきたいと思います。


  国会は「常任委員会」という常設の委員会で、付託された法律案などを審査します。衆議院には内閣、総務、法務、外務、財務金融、文部科学、厚生労働、農林水産、経済産業、国土交通、環境、安全保障、国家基本政策、予算、決算行政監視、議院運営、懲罰の17の委員会があります。


  このうち、与党の委員数のほうが多い委員会は安全保障と懲罰だけです。すなわち、15の委員会では野党がすべて一致結束すれば、議員立法を可決できるということです。リッターあたり25.1円の暫定税率を廃止し、ガソリン減税を実施することも、野党が連携すれば可能です。


  

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